多くの人は湯シャンを始める前は、毎日のようにシャンプーをしていたことと思います。
中には朝シャンもされていた方、リンスやトリートメントをされていた方、ワックスやスプレーなどの整髪剤を使われていた方もいらっしゃると思います。
ヘアケアを念入りにされていた方ほど、頭皮の常在菌環境が乱れているので、臭いやベタつきで苦戦しやすい傾向にあります。
このようなことから、多くの人は、いきなり湯シャンを実践すると臭いやベタつきに見舞われるのです。
ただ、頭皮が慣れてしまえば、臭いはなくなります。
正確には頭皮の常在菌環境が整えば、皮脂は正常に分解され、臭いやベタつきはなくなっていきます。
それまでの道のりが大変ですし、臭いを我慢していると本人だけでなく、周りも迷惑することがあります。
なので、湯シャンを実践するにあたって、臭い対策は重要です。
湯シャンを始めたばかりの頃のこと。
髪が濡れている時は臭いと家族に言われました。
髪が乾いている時は臭わないと言われました。
これは頭皮が濡れていると、常在菌が増殖するために臭います。
時間がたって頭皮が乾くと常在菌が一定になり臭いがおさまります。
湯シャンをしようがしてまいが、洗髪の後はドライヤーなどで髪を乾かしましょう。
ただし、湯シャン初期は常在菌環境が狂っているため、頭皮が乾いていても臭うことがあります。
シャンプーを使っている人も頭皮が濡れていると臭いのですが、シャンプーにより常在菌が全滅していたり、シャンプーの香りでごまかされます。
湯シャン初期に頭皮が臭い原因は、シャンプーの界面活性剤などで、皮脂を食べてくれたり悪玉菌を退治してくれる常在菌が全滅しているから臭うのです。
この常在菌は残念ながら1~2ヶ月では元に戻りません。
おまけに皮脂腺は肥大化していることが多いので、しばらくは皮脂の量が安定しない状態。
皮脂が酸化して臭っても不思議はありません。
湯シャンを始めて臭いが落ち着いてくるのは、大体4~6ヶ月後。個人差はありますが、これが大体の目安のようです。
私が湯シャンを始めて1~2ヶ月の頃は、髪や頭皮が濡れたままだと、臭うと母親が言っていました。
しかし、湯シャン4~5ヶ月くらい経過した頃から頭皮の臭いがなくなったようです。
常在菌の量が適切に戻ったのかな?と思うとちょっと嬉しくなりました。
常在菌環境が整ってくると頭皮の環境もよくなり、ひいては肌荒れの改善にもつながるので、湯シャンを始めて1~2ヶ月で諦めてしまう人はもったいないです。
上記の頭皮は湯シャン4ヶ月経過するかしないかの時に撮った私の頭皮です。
炎症もなく健康な頭皮です。
頭皮の臭いの原因は、シャンプーなどの界面活性剤及びそれに入っている抗菌剤、殺菌剤によって、頭皮に必要な常在菌環境が乱れているから。
必要な常在菌が全滅してしまうと、皮脂や汚れを食べてくれる常在菌がいなくなってしまいます。結果、頭皮がベタつき、酸化し、不快な臭いを発するようになります。
湯シャンを4~6ヶ月くらい続けていれば、次第に頭皮の常在菌環境も整ってきて臭いがなくなっていきます。
しかしそれまで頭皮の臭いが我慢できないという方は、シャンプー液の量と頻度を徐々に減らしていく方法をとってみて下さい。
頭皮の常在菌環境が乱れている状態でイキナリ湯シャンは臭いやベタつきの原因になるので、「慣らし期間」を設けることが必要です。
2日に1回のシャンプーに慣れたら3日に1回、3日に1回に慣れたら4日に1回、4日に1回で臭いやベタつきがきになったら3日に1回に戻りながら少しずつ湯シャンに慣れていきましょう。
髪が乾いていれば臭わないんだなと思い、ドライヤーを導入しました。
しかし、乾いたら臭わないものの、乾かしている間、風がくると、その風が臭うと母親は言いました。
湯シャン初期にドライヤーで髪を乾かすなら、家族がいない洗面所、脱衣所で行うとよいでしょう。
冬の寒い時期は特に、冷えの予防のためにもドライヤーをかけた方がいでしょう。
低温であれば、髪へのダメージもありません。
また、ブラシが付いたドライヤーよりもドライヤーだけの方が髪をいためません。
ドライヤーで髪を乾かして整えておけば、翌朝寝癖を直しやすいので一石二鳥です。
なお、シャンプーを使っていた頃は、シャンプーの臭いで誤魔化されていたのと、頭皮や肌に必要な常在菌が全滅していたため、臭わなかったようです。
ちなみに、私は湯シャンを始めて4~5ヶ月くらいで、髪が濡れていても臭わなくなったようです。 (家族の報告より)
毎日シャンプーを使っている人が、シャンプーをやめて常在菌環境が整うのは大体6ヶ月くらいが目安のようです。
2013年9月に湯シャン1周年を迎えました。
この時点では髪や頭皮が濡れていてもすっかり臭わない状態です。
おかげで自然乾燥やりたい放題♪
※冷え対策、美髪対策のためにも髪を乾かされることをお勧めします。
ちょっと手を抜いた日(ブラッシングをするのを忘れたなど)でもあまり影響がありません。
湯シャンは慣れると、手間いらずで節約にもなり、非常に快適です♪
ちなみに母親は湯シャン・水洗顔を始めて4ヶ月くらいで加齢臭が消えました。
シャンプーを週一にするだけでもこの結果です。
上記の事から湯シャン初期の臭い対策は以下のようにするとよいでしょう。
・洗髪は毎日おこなう(常在菌の入れ替え・古い皮脂やゴミなど落とす)
・洗髪後、できるだけ早くドライヤーで髪と頭皮を乾かす。
・湯シャン前のブラッシングであらかじめ汚れを取る。
・洗髪時に髪を小束に分けて拭い、ベタつきを取る。
・湯シャンを丁寧に行う。湯船に入る前に1回、湯船から出た後に1回の合計2回洗髪すると汚れがしっかりと落ちます。
・湯シャン前の移行期間を設ける。頭皮の様子を見ながら、湯シャンの日を少しずつ増やしていくとよいでしょう。
・米のとぎ汁や米粉などの補助を使いながらでもよいので、無理のないペースで湯シャンを半年は続けてみる。
以上が湯シャン初期に頭皮が臭う場合の対策となります。
湯シャンで挫折しないポイントは、補助を使いながら無理のないペースで続けることです。
少しずつ湯シャンの日を増やしていくことで、頭皮の常在菌環境が徐々に整っていきます。
育毛サロンやヘアケア剤の宣伝で「毛穴のつまり」「毛穴の汚れ」が説明されます。
しかし私の師匠であるクマさん先生によると、肉体労働の方や発展途上国の方はありえますが、室内で仕事をされている方で「毛穴がつまる」ということはまず考えにくいようです。
また、たとえ汗や皮脂などで毛穴がつまったり汚れてしまっても、湯で十分落ちるようです。
では、なぜ頭皮が臭うかっていうと、これまで説明した通り、界面活性剤の使いすぎによる常在菌環境の乱れが原因なのです。
一部の菌が悪玉菌、雑菌などと悪者呼ばわりされることもありますが、どの菌も人間の体にいる必要な菌であり、ただそれが増えすぎていたり、その菌と対になるというか、その菌が皮脂を分解した後に発生するものを分解してくれる菌が不足しているということなのです。
常在菌にもいろいろな種類があり、そしてそれぞれの菌がバランスを取り合って機能しています。
・湯シャン初期は、頭皮が濡れていると臭いやすいのでドライヤーも有効。
・濡れていても臭わなくなる時期の目安としては個人差もありますが4~6ヶ月くらい。
・獣毛ブラシでのブラッシングや手ぬぐいで髪をぬぐう、キャップなどで頭皮を蒸すなどの工夫も有効。
・湯シャンを1年も行うと、はじめほど手がかからなくなる。
・加齢臭の予防・改善にも適している。